
現在は会社員として働いていますが、脱サラして塾を経営しようと思っています。塾といえば数十年前に学生時代にアルバイトしたぐらいなのですが、、、どんなことに気を付けたら良いでしょうか?
- 会社の指示に従うより、自分の判断で好きな仕事をしたい
- 前から教育業界に興味があったので、教える仕事をしてみたい
- 人生100年と言われているので、新しいことにチャレンジしたい
などの理由で、脱サラして塾を経営する人は少なからずいます。
今の安定した生活を手放して、塾を経営することは大きなチャレンジでもあり、大きなリスクも伴います。

特に塾業界の経験が無い、もしくは少ないなら出来るだけリスクは少なくしたいものですね。
この記事では塾業界の将来性や過去の失敗事例など、塾の未経験者が脱サラして塾経営をする前に知っておきたいことを5つご紹介します。
- この記事で分かること
- 塾経営をする前に知っておきたいこと5選
- フランチャイズの選び方
- サマリー
- 脱サラするほど塾業界は魅力的か?
- 塾経営に必要な初期費用は?
- サラリーマンとの違いを理解する
- 失敗事例を学んでから塾を経営する
- おススメの開業方法
- この記事の信頼性(筆者プロフィール)
- 元公文社員、学習塾業界の経験が18年
- 生徒数2倍、ホームページアクセス数2.3倍など実績多数
- コンサルティングや関わった塾は300件以上
- 経済産業省、ドリームゲート認定アドバイザー

脱サラするほど塾業界は魅力的か?

不況に強い教育業界
教育業界は不況に強いと言われています。どんなに家計が苦しくなっても、我が子には好きなことをさせたい、良い学校に行って欲しいと思うものが親心です。
他の支出は削っても、子どもへの教育は減らさないという傾向があります。
実際のデータを見てみます。矢野経済研究所によると、学習塾・予備校の市場規模は下の図のようにほぼ横ばいです。

このように市場規模で見ると今後も大きく縮小することは無いと見込まれます。しかし、全体の規模は大きくても注意点があるのでご紹介します。
都市部の競争は激しく、地方では教育関心度が低い
首都圏をはじめとする大都市圏では中学受験のニーズが高まり、高い会費でも支払う保護者もいるため、事業を拡大している大手塾もあります。
従って、これから大都市圏で塾を開業する場合、大手を始めとした競争が激しい中で生き残っていく必要がある、ということになります。
逆に高校入試が定員割れしている地域では教育関心度も低くなり、塾に行かせる意欲が低下している地域もあります。

このように、教える以前に生徒を集めることに苦労するのが塾業界です。塾経営を始めるなら、ある程度は苦労することを覚悟した方が良いでしょう。
やりがいは大きい

筆者は塾に行っていなかったら、行きたい学校にも行けなかっただろうし、今の自分は無いと思っています。塾は人の人生に大きな影響を与える仕事だと思います。
教えていて、子どもが少しずつでも成長していく姿は嬉しいものですし、塾を辞めても遊びに来てくれたり、社会人になって更に成長した姿を見るのは嬉しいものです。
塾の競争が厳しいながらもやりがいを求めるかどうか、も一つの判断ポイントになります。
また、収入についても大事なポイントですので、また後で解説します。
塾経営に必要な初期費用は?

個人塾
開業する場所、個人指導か集団か、事業規模によって変わりますが、約100万~500万円ぐらいが目安です。
フランチャイズ
フランチャイズだと物件などの条件もあり会場費が高くなる傾向にあります。また加盟金などの支払いもあるので、初期費用は約300~1,000万円程度と言われています。
余裕を持った資金準備を
開業して特に1~2年はすぐに生徒が集まる訳ではないので、収入的に厳しくなります。従って、余裕のある資金計画で開業した方が後々の苦労は減るでしょう。
サラリーマンとの違いを理解する

塾経営者の収入は?
サラリーマンは毎月の給与が決まった額で計画も立てやすいですが、塾を開業すると収入は不安定になってしまいます。
残念ながら塾経営者の年収データはありません。塾に限らず、経営者は個人経営から上場企業の社長まであり、年収の幅がかなり広いです。
従って、申し訳ないですが「その人次第」ということになります。ただ、年収が高い人の特長などありますので、こちらを参考にしてみて下さい。
一つ言えることは、塾で人を教えるというビジネスは教える場所が必要だったり、1人の先生で教えられる人数が限られるため、大きな利益を出すことができません。
教材や動画コンテンツを開発して販売するなど別の事業をすれば別ですが、塾の会費だけでは収入に限界はあります。
全て自分の思い通り
サラリーマンだと、自分が嫌でも会社の方針や上司の指示に従う必要がありましたが、全て自分の思ったように仕事を進めることができます。
もちろん、働く時間や場所も自由ですので、自分らしい働き方をすることが可能です。
やることが増えて責任も増える
自分で決められる分、自分に降りかかる責任も増えてきます。
今まではたとえ自分が大きなミスをしても会社が損害を補填していましたが、それが全て自分にはね返ってくることになります。
また、サラリーマンだと色々な部署、チームメンバーがそれぞれの役割を遂行していました。
開業すると、授業の実施だけでなく、営業や広報だけでなく経理、法務など事務的な内容まで全て自分でやる必要があります。
失敗事例を学んでから塾を経営する

塾の場所が悪い
教室の場所は集客にとって非常に大事なポイントです。
場所が悪いと地域の保護者から塾の存在自体を知られず、通いづらければ生徒も全く集まりません。
悪い場所にあった塾が移転しただけで生徒が増えるという話は良くあります。
生徒が伸びていない
自塾に来てもらっている生徒の学力が伸びていない、楽しくないという状況であれば塾の実績も出ずに、口コミが広がりません。
これから塾を始めようとしている人の多くは、ご自身が学校で勉強した内容だけでなく、教え方自体も違っていることが多いです。
現在の学習内容や方法、課題などを知った上でカリキュラムを考えた方が良いでしょう。
独自性が無い
大手塾と同じことをしていては、知名度や実績のある大手に負けてしまいます。
大手に負けない強みを検討した上で塾を開業しないと、いつまでも生徒が増えない状況に陥ってしまいます。
価格の安さを売りにしている
独自性と言った時に、価格の安さを強みにする塾があります。
経済的に厳しい地域で、なかなか塾に通えないという子どもにも通って欲しいという特別な想いがあれば別です。
しかし、下記のサイクルに陥らないように気を付けて下さい。
・価格が安い
↓
・学習態度の悪い生徒が集まる
↓
・他の生徒の学習の邪魔をする
↓
・評判が悪くなって生徒数が増えない
安くする場合は、どのような生徒が来ても子どもを伸ばす体制が必要です。
保護者の口コミとチラシに頼っている
塾を開業する時に、チラシは一定の効果があります。塾を開業したことを広く地域の人に知らせるのに有効です。
しかし、今の保護者はインターネットを使って塾の情報を集め、比較した上で問い合わせします。
従って、ホームページはもちろんのこと、SNSやGoogle検索対策、オンライン広告などを使ったWEB集客が必要です。
おススメの開業方法

- 塾の場所を適切に選定することができる
- 生徒を伸ばすための教材やノウハウがある
- 他塾の競合調査を行い、自塾の独自性を見つけられる
- 塾の会費を低くせず、独自性に見合った価格設定ができる
- ホームページなどを活用してWEB集客できる
塾業界が未経験で、この5つを満たしている方は多くないと思います。
その際におすすめの開業方法は、フランチャイズのような外部の会社のノウハウを使って開業する、という方法です。

特に筆者がフランチャイズの会社からお金をもらっている訳ではありません笑。客観的、中立的に見た時にこの方法は有効です。
フランチャイズだと1~5の支援を行ってくれるケースが多いです。
また、2のノウハウだけが足りない場合は教材の会社、5のWEB集客が出来ない場合は、WEB集客の会社、など状況に合わせて外部の会社の力を使うと効果的です。

フランチャイズの会社はたくさんありそうですが、どんなポイントで選んだら良いですか?
フランチャイズの選び方

教育理念や方針、指導方法が自分に合っているかを知る
基本的な教育理念や指導方法が自分にあっているか確認してみて下さい。ここが違っていると、実際に塾を始めた時に自分のやりたいことができずに苦労することになります。
また、個別なのか集団なのか、受験なのか成績アップなのか、勉強の出来ない子向けなのか、成績優秀な子向けなのか、ターゲットや特徴も確認しましょう。
何をサポートしてくれるか、いくら費用がかかるのかを知る
会社によって何をどこまでしてくれるか確認して下さい。
例えば、塾の物件を一緒に探してくれるかどうか、生徒募集のチラシは会社が作るのか自分が作るのか、などです。
そのサービスに見合った費用の額もあわせて確認しましょう。
良いフランチャイズのポイント

自分の経験から、良いフランチャイズかどうかを判断するポイントをいくつかご紹介します。
- 学習効果が高い
教材も千差万別ですので、実際にそのフランチャイズで成績が伸びているのか、一部の生徒だけ伸びていないか、など学習効果を確認してみて下さい。
そのフランチャイズ系列の塾の口コミをネットでいくつか確認することが一番簡単な方法です。
- 先生の仕事に集中できるかどうか
塾は授業以外にも事務処理が多い業界です。生徒の成績の管理や保護者とのコミュニケーションなどなどです。
しかし現在は事務的な仕事をシステム化して効率化している塾も多いです。そのようなシステム化が整い、塾の先生がやるべき授業や指導に多くの時間をかけられるか、についても確認してみて下さい。
- 集客のサポートがある
冒頭からお伝えしているように、塾にとって集客は非常に重要です。
生徒募集についてどの程度のサポートがあるか、効果的な集客方法のノウハウがあるのか、相談できる人がいるのか、など確認してみて下さい。
数社のフランチャイズの話を聞いて比較する
上記の点を踏まえて、1つだけでなく複数のフランチャイズの説明会などに参加して比較することが大事です。
比較することで、各社の良い点、悪い点が見えてきます。
完璧な会社はありませんので、悪い点も踏まえて「この会社だと大丈夫」という会社を見つけてみて下さい。
担当者というより、会社全体で判断する

そのような熱心で誠実な人がいる会社が良いという判断もありますが、もう少し広い視点で判断して下さい。
フランチャイズの説明会をする人と、実際に開業する時に支援してくれる人は違うことが多いです。
また、開業後に支援してくれる人も、数年経たずに人事異動のために担当者が変わります。
従って、「この人がいるからこの会社にしよう」という決め方をせずに、会社全体としての特長、支援内容、費用で検討してみて下さい。
しかし、そんなことを言われて難しいと思われる方もいると思います。
フランチャイズの選び方が分からない、だけでなくそもそも脱サラして塾を開業するのが不安だ、など何かお困りごとがありましたらこちらまでご連絡下さい。
無料で相談させて頂きます。
【無料】中小の塾に特化した生徒募集のメルマガ
- チラシの反応がどんどん悪くなってきている
- SNSなど自分でWEB集客を始めたけど、上手くいかない
- 情報が多すぎて、自分の塾で何をしたら良いか分からない
- 塾や教育に関係ある最新情報が知りたい