来年度の新学年の生徒募集に向けて、ホームページからの問い合わせを増やそうと思っています。トップページには月に数千アクセスあるのですが、トップページの滞在時間が5秒しかありません。もっと内容を読んで欲しいのですが、、、
チラシと違ってホームページには多くの情報を掲載できますので、内容をしっかり作りこんだり、情報を頻繁に更新するなどして生徒募集に活かそうとしている塾も多いと思います。
せっかく苦労して作った内容は出来るだけ多くの保護者の方に読んで欲しいものです。
筆者は様々な塾のホームページを見てきましたが、あまりホームページを読まれていない状況であれば、その原因の一つは「ファーストビュー」にあることが多いです。
ファーストビューとは、下の画像のようなホームページの最上部にあるトップ画面のことです。
いわばホームページの「顔」となるところですね。
このファーストビューを上手く修正することで、保護者がホームページに訪れた際に、自塾に興味を持ち、画面を下にスクロールし、ホームページの内容を読んでくれるようになります。
この記事では、保護者がホームページを読んでくれるようになるためのファーストビューの作成ポイントをご紹介します。
- この記事で分かること
- ホームページが読まれるかどうかはファーストビューで決まる
- ファーストビューを制作する大事なポイント
- ファーストビューが良いか悪いか確認できるツール
- サマリー
- パっと見ただけで、文字が読みやすい
- 自分に向けてのページだと感じる
- 自分にとってメリットを感じる
- 数字を入れて説得力を高めている
- 抽象的・専門的な言葉を使っていない
- 表示速度が速い
- 問い合わせボタンを設置している
- この記事の信頼性(筆者プロフィール)
- 元公文社員、学習塾業界の経験が18年
- 生徒数2倍、ホームページアクセス数2.3倍など実績多数
- コンサルティングや関わった塾は300件以上
- 経済産業省、ドリームゲート認定アドバイザー
ホームページが読まれるかどうかはファーストビューで決まる
最初の3秒で決まる
総務省の統計によると、1996年から2006年の10年間で、テレビやパソコン、携帯電話などを通じて、私たちが接する情報量は530倍になったといいます。
少し古い話ではありますが、いわゆるガラケーとインターネットが普及した2000年前後だけで、これだけ大きく変化しています。スマートフォンが普及し、いつでもどこでも欲しい情報が簡単に手に入る時代となった現在、身の回りの情報量が更に増加していることは間違いありません。
現代の保護者も仕事や家事・子育てが忙しい中で、この多くの情報の中から自分に必要な情報だけを取捨選択しています。
その取捨選択する入口がファーストビューになるのです。
ホームページをすぐに閉じてしまった保護者の事例
先日、筆者が我が子の中学受験のために塾を探し、入塾させた保護者の方とお話をする機会がありました。
その保護者の方は大手のA塾と地域密着のB塾を比較していて、結局B塾に我が子を入塾させたそうです。
受験のための塾を探していることもあり、その保護者が知りたかったことは「受験の実績」でした。
そしてA塾のホームページのトップ画面を見たところ、キャンペーンをやっていることが強調されているページだめ、「自分の探している情報がない」と思ってページを閉じたそうです。
その話を聞いて筆者がA塾のホームページを見ると、「合格実績」というメニュー自体はありました。ただ、ファーストビューに「キャンペーン実施中」とフレーズが強調され、その下もキャンペーンのバナーが並んでいるのが目につくという構成でした。
受験の実績を強みにしている塾は、ファーストビューにその内容を分かるように記載した方が良いですね。
ファーストビューを制作する大事なポイント
パっと見ただけで文字が読みやすい
写真の上に文字を表示させてしまうと、文字が見えづらくなってしまう場合があります。この場合、背景が窓の部分は色が白なので文字は読めますが、男の子とかぶっている部分は文字が見えません。
見えづらくなってしまったら、当然、伝えたいことが伝わりません。
ホームページを制作するときに格好良い、おしゃれなデザインにこだわるのも大事ですが、デザインは伝えたいことを伝える手段の一つです。
デザインによって文字が読めずに、伝えたいことが伝わらないことが無いように注意して下さい。
自分に向けてのページだと感じる
誰向けかというのは、基本的なところでいうと、小学生・中学生・高校生のうち誰向けか?ということです。
ファーストビューに高校生らしき画像が載っているけど、よくよく見ると小学生のクラスもある、という塾のホームページを良く見かけます。
うちの塾は10年以上も地域に根差してやっているから、誰向けぐらい書かなくても良いのでは?
もちろん誰向けかということを知っている保護者もいるでしょうが、全ての保護者が知っている訳ではありません。そのような保護者にも正しく伝わるようにする必要があります。
上の画像のように、誰向けかを明確にすることが大事です。
また、「これから受験をお考えの方」や「部活と勉強の両立で悩んでいる方」など、もっと具体的に書いてあげると、保護者は「自分のことだ」と思ってページを読んでくれるようになります。
先ほどの上の画像だと、「学校の宿題もしていないし、せめて一日10分でも机に向かってくれたらいいのに」と思っている保護者向けになります。
我が子にとってメリットを感じる
学習塾のファーストビューによくあるキャッチコピーは、「生徒募集中」「夏期講習受付中」「キャンペーン実施中」などの文言です。
保護者が知りたいことは、塾に行くことによって自分や我が子にどのようなメリットがあるか?ということです。
保護者も塾が生徒を募集したり、夏期講習を実施していることは大きく伝えなくても知っています。
保護者にメリットを感じてもらうために、塾の特徴や強みをファーストビューで伝えることが大事になってくるのです。
数字を入れて説得力を高めている
前項のメリットについて、それが具体的に分かる数字があればベストです。
合格実績などが最も分かりやすいですが、下の図のように成績が上がった割合など数字化した情報があれば、保護者の自塾に対する興味・関心は更に増すことになります。
抽象的・専門的な言葉を使用してない
- 未来を切り開く
- 創造力豊かで自立心に富んだ
- 人間力を育てます
- 本当の学力伸ばします
- 個々にあった質の高い授業
- 確かな学力と自信を育む
- 確かな指導力ときめ細やかなサポート
見たことあるフレーズもあり、何となく良い印象を受けますが、、、
そう思う方もいらっしゃると思いますが、抽象度が高くて何を伝えたいのか具体的に良く分かりません。
〇〇力というのは人によって何の力かイメージが違います。また、「本当の学力」のようなフレーズを使う塾もありますが、何が「本当の」学力なのかが分かりません。
大手の塾なら抽象度が高くても良いのです。なぜなら大手塾にはブランドイメージを作って生徒を獲得しようという戦略があるからです。
しかし、中小の塾だとそれぞれの塾のブランドイメージを持っている保護者は少なく、直接的なフレーズで保護者に訴えないと、自塾の良さは伝わらないのです。
表示速度が速い
アニメーションや、動きのあるデザインで見た人の視線を集めたり、誘導したりするホームページがあります。
そのようなデザインは見栄えが良いので、集客につながると思われている方もいるのですが、動きのあるデザインにするとホームページの表示速度が遅くなってしまいます。
現在の日本は5G回線が普及し始めてはいます。しかし皆さん、最近でもネットがつながりにくくてストレスを感じたことは無いでしょうか?
保護者がスマホで自塾のサイトを見る場合、いつも回線の環境が良い場所で見る訳ではありません。外出先や電車の移動中、建物の中など電波の入りづらい場所でスマホを見る可能性もあります。
どれだけ優れたファーストビューでも、保護者のスマホに表示されないと意味がありません。表示速度が遅ければ保護者にストレスを与え、表示される前に離脱してしまう恐れが生じます。
なお、以下のような調査結果も報告されています。
- Google:「表示速度が0.5秒遅くなることで、検索数が20%減少」
- Amazon:「表示速度が0.1秒遅くなることで、売上が1%減少」
問い合わせボタンを設置している
保護者が、「体験授業に参加したい」「資料請求したい」「問い合わせしたい」と思ったタイミングで、そこへ申し込めるリンクを貼っておくことが大事です。
体験学習に参加したいから申し込もうとした時、どこから申し込めば良いか分からない場合は、これも保護者にストレスがかかり、ページから離れる原因となります。
そのような観点からファーストビューに問い合わせのボタンを設置しておくと、保護者が申し込みをしやすくなります。
複数の塾のホームページを比較し、ここに決めようと思った時=申込しようと思ったときに、保護者は最終確認としてその塾のホームページをもう一度読み直します。そして、「やっぱりここだな、申し込もう」と思った時にはトップ画面に戻る傾向にあります。
ファーストビューが良いか悪いか確認できるツールが分かる
ホームページは一度作ってしまえば終わりではありません。
今まで「ファーストビューを制作する大事なポイント」についてご紹介してきましたが、一旦制作したファーストビューが目的を実現できているのか確認し、出来ていないところは修正する必要があります。
それを確認するツールがヒートマップになります。
ヒートマップツールを使うと、ページのどこをクリックされているか、どこを良く読まれているか、どこでページが離脱されているかなどが分かります。
下の図のように、よくクリックされているところに色がついていたり、ページのどこで離脱しているのかが分かります。
User Insightではヒートマップを無料で使うことが出来ます。
このようなツールでファーストビューの状況を確認し、離脱率が高いところのキャッチコピーを改善するなど、ファーストビューを改善していくことが大事になります。
ファーストビューだけでも、色々ポイントがあるんですね。自分のホームページを見てみると、、、出来ていないことだらけです。
保護者がホームページの内容を読んでくれないという課題があったかと思いますが、その解決策の一つがファーストビューです。
まずはそのファーストビューに何をどのように掲載すべきかを知ることが最初のステップですね。
しかし、塾スタッフの方がこのレベルのファーストビューを作ることは難しいと思いますので、専門の会社に依頼した方が良いでしょう。
ただし、ホームページ制作会社と言っても様々です。デザインに強みを持っている会社だと、先ほどお伝えしたようにデザインが優先されて、伝えたいことが伝わらないホームページになるリスクもあります。
ホームページから問い合わせを増やしたい、ということが目的であればマーケティングが強い制作会社をお勧めします。そのような会社は問い合わせを増やすために、ホームページのデザインや構成を考えてくれるので、目的にあっていると思います。
弊社はマーケティングに加えて、塾業界の経験を持つスタッフが塾向けに集客するホームページを制作しています。ファーストビューを変えたい、ホームページをリニューアルしたいなどありましたら、こちらからお問い合わせ下さい。
また、ホームページ制作会社を選ぶ上でのポイントをこちらにまとめていますので、参考にしてみて下さい。
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