この記事は、ホームページやランディングページで問い合わせを増やしたり、集客しようとする方向けの内容です。
起業・副業を始めようとしてホームページを作ろうとした際、費用を出来るだけかけたくないという点から、自分でホームページを作られる方を聞きます。
しかし、弊社で行ったアンケート調査では、ご自身でホームページを作られた方のうち、約4割の方が「ホームページで集客できない」、約3割の方が「ホームページからの問い合わせや購入が少ない」「デザインがあまり良くない」という悩みを抱えています。
筆者は、集客を目的にホームページを作成する場合、無料でホームページを作っても結果的にコストは高くなる、と考えています。
その理由は、ホームページを活用して集約するノウハウが無いので、他の営業手法を取らざるを得なくなり、結果的にコストが高くなるからです。
自分でホームページを作って集客できない理由は大きく3点です。
- ホームページに素人感が出て、起業した会社の信頼を得にくくなるから
- 自分の伝えたいことだけホームページに記載するから
- ホームページを作りっぱなしにして検証しないから
これにより、
- 結果的にお金がかかる
以上の4つの理由から、ホームページはプロに任せた方がお得だと考えます。
これから詳しく解説していきます。
また、最後にホームページを制作会社に依頼する際のポイントも解説していますので、参考にして頂けたらと思います。
ホームページに素人感が出て、起業した会社の信頼を得にくくなるから
自分でホームページを作った場合、どうしても「素人感」が出てしまいます。原因としては、デザインのセンスがあるかどうかと、ホームページ作成ツールを使いこなしているかどうかになります。
素人感が出るポイントをご紹介します。
スマホ対応が出来ずに、スマホで読みづらい
経済産業省によると、2020年でのスマートフォン普及率は86.6%であり年々増加しています。また、個人向け販売の市場規模(物販)は13兆2,865億円ですが、そのうちスマートフォン経由の購入は6兆9,421億円で約52.2%です。
上記のデータが示すように、多くの人はスマートフォンを活用して物を購入しますし、情報収集も行います。スマートフォン対応のページは必須な状況ですが、ご自身でホームページを作られた場合、スマートフォン対応でないページを見かけます。
最近は対応している無料ツールも増えていますが、実際にページを見てみると字が小さすぎて見づらかったり、デザインがずれていて何を言いたいのか分からないことが多々あります。
読みたいところを毎回指で拡大しないと見られないページに、多くの人がアクセスしてくれるとは思いません。スマホ対応してないと分かっただけで、ページは閉じられるでしょう。
文字の強弱がなくて読みづらい
ホームページに少し長めの文章を載せたい場合、同じ文字の大きさ、太さで記載されているため読みづらい、もしくは読む意欲をなくしてしまうケースがあります。
プロであれば、見出しを付けて読みやすくしたり、大事なところは太文字や、ハイライトを付けるなど、見た人が読みやすいように工夫をします。それによって、あまり関心が高くない人でも、その見出しやハイライトの部分だけでも目に留まる確率が高くなり、少しでも内容が伝わるようにという考えがあるからです。
これは自分で作られたご本人が気づかないケースが多いです。誤字脱字や、内容について見直すことがあっても、読者の気持ちで文章を書いている人はそれほど多くないからです。
画像の上の文字が読みづらい
例えば、 ↓ の写真の上に文字を載せようとした時、夜空が暗い上に、文字の色を濃くしてしまうと、目立つ赤色でも目立たなくなってしまいます。
この ↓ の画像だと、白色の方が文字が目立ちます。そして赤色の文字を使いたければ、赤い文字の下に色の薄い色で装飾すれば目立つようになります。
事例は極端でしたが、背景の写真がごちゃごちゃしている上に文字を記載してしまって読みにくい事例は良く見かけます。
自分でホームページを作成する場合、文字が読みやすいか、目につきやすいかなど、デザインの知識やセンスが無いと最初の写真のように読みづらくなってしまい、言いたいことが伝わらなくなります。
画像のサイズがバラバラで、ページに統一感がない
今はパワーポイントのような操作方法でホームページを作成できるツールも出てきています。画像を表示させたい時は、その場所に画像のアイコンなどを持っていき、そこに画像を添付するといった方法です。
例えば、「お客様の声」を3人ほど載せたい時に、上記のような方法で画像を添付します。その画像はお客様から提供されたものなので、画像サイズも画像のクオリティもバラバラになっています。そのまま載せてしまうので、サイズが大きかったり、小さかったりで統一感が生まれません。
そのツールでは画像の大きさを同じにする機能があるにも関わらず、それを知らなかったり、使い方が分からなかったり、またお客様より提供された画像を上手く加工できないというのが原因です。
そのため、パッと見て素人感が出てしまうのです。
ひと昔に良く見たホームページのデザイン
ホームページのデザインにも流行りがあります。
以前は左右にサイドバーがあって、バナーがたくさんあるようなデザインが多かったです。 ↓ はYahooのトップ画面ですが、このようなイメージです。
これが悪いという訳ではなく、Yahooは情報のプラットフォームのようなサイトですので、意図があってこのようなデザインになっていると思います。
しかし、海外ではよりシンプルなデザインが好まれていることもあり、最近は以前に比べてシンプルなデザインが増えています。 ↓ はアップルのトップ画面ですが、非常にシンプルで売りたいものやメッセージが明確です。
今はホームページを訪れた際に、先を見るか見ないかは1~3秒で決まると言われています。
総務省の統計によると、1996年から2006年の10年間で、テレビやパソコン、携帯電話などを通じて、私たちが接する情報量は530倍になったといいます。少し古い話ではありますが、いわゆるガラケーとインターネットが普及した2000年前後だけで、これだけ大きく変化しています。今はYouTubeをはじめとした動画を見る時間が増えており、身の回りの情報量が更に増加していることは間違いありません。
そのような大量の情報があふれている中、サイドバーが両サイドにあり、文字が主流のページを自分で作る方も良くみかけます。
もちろんページを作る目的にもよるのですが、ホームページを訪問した人が読んでくれるページにしたいものです。
以上のような5つの点から、自分でホームページを作成すると素人感が出てしまいます。
みなさんはそのようなホームページの会社とお付き合いしたいと思いますか?
その方自身の人柄や性格、仕事ぶりを知っていればお付き合いする場合もあると思います。しかし全く知らない人で、素人感が出ているホームページに問い合わせをすることは、よほどのことが無い限りほとんど無いのではないでしょうか。
自分の伝えたいことだけホームページに記載するから
ターゲットが何の情報を欲しがっているかが大事
起業をしたばかりの時は、「自分の商品やサービスを多くの人に知って欲しい」「自分の想いを届けたい」と思って、自分の伝えたいことだけを伝えるケースが多いです。その気持ちは良く分かります。
もちろん、その想いに共感し、商品やサービスを購入してくれるケースがありますのでそれが悪いと言っている訳ではありません。
ただ多くの消費者は、その商品やサービスを購入することによって、自分の悩みが解決するかどうか、満足を得られるかどうかという視点で見ています。
そのことを伝えられているホームページになっていますでしょうか?
またその前提として、問い合わせして欲しい、または購入して欲しいターゲットは明確でしょうか?20~30代の女性です、だけでは足りません。20代~30代の女性といっても、悩みや価値観は違うからです。
つまり、ホームページを通じて問い合わせを増やしたり、購入してもらおうと思えば、マーケティングの知識が必要です。
詳しくは ↓ こちらを参考にしてみて下さい。
自分でホームページを作成する際には、ページに何を載せて良いか悩むポイントだと思います。それを自分でやってしまうと、自分の伝えたいことだけを伝えて、反応が無いページになってしまいます。
ブログは最近の出来事、日記のような記事を避ける
これは特に個人事業主の方に良く見かけますが、ホームページの中のブログに自分の最近の出来事や日記を記事として書く方がいます。
先ほどと理由は同じなのですが、その出来事や日記を読んで、お客様は商品やサービスを買いたくなりますか?という点を考えてみて下さい。
例えば、個人のヨガの教室をやっていて自分の日記的な記事を書いたとしましょう。もしその方がカリスマ性があり、ファンもついているような方であれば良いです。お客様がヨガ教室に通う理由が「あたな」だからです。
そうでなければ、お客様が必要としている情報をブログに書いた方が有益です。家でも出来る簡単なヨガのポーズとか、健康を理由に通っている人が多ければ、ヨガの他にも健康情報を発信するなどです。その記事を読んでヨガ教室に興味を持つ可能性もあります。
このように、自分で作ってしまうと「顧客視点」が抜けてしまうことが多いのが現状です。
ホームページを作りっぱなしにして検証しないから
検証しないと、集客に苦戦している理由が分からない
問い合わせを増やしたり、集客しようと思ってホームページを作っても、思い通りにならないことがよくあります。
その原因はざっくり2通りあります。
- ホームページにアクセスされない
- ホームページの内容が伝わらない
ホームページを使って問い合わせを増やそうと思った時に、そもそもホームページにアクセスされないと始まりません。
SNSを使ってPRする人もいると思いますが、SNSからどの程度の人数が来ているのか、または来ていないのかが分からずにPRをしている人が多いです。
また、ホームページにアクセスされたとして、記載している内容を読んでくれているのか、伝わっているのかが分かりません。そもそも読んでくれているのか、読んでも自分たちのセールスポイントが伝わっているのか、伝わっていて問い合わせがあるのか、無いのか、などです。
最近は問い合わせが減っているな、増えているな、という事実は分かるのですが、何が理由で減っているのか、増えているのか分からないまま、次のアクションやPRをせざるを得ない状況になってしまいます。
分析ツールをホームページに設置し、活用できない
2つの原因を明らかにするためには分析ツールが役に立ちます。
グーグルアナリティクスやサーチコンソールというツールを使えば、データを分析し、ある程度改善することが出来ます。また、ホームページをどこまで読まれたか、どの部分でページを閉じられたかも分かるツールがあります。
ブログを読んでもらって、そこから集客したいという方もいるでしょう。どのようなキーワードで検索されて自分のホームページに来ているかも、そのツールによって簡単に分かります。
それらのツールを自分のホームページに設置し、蓄積したデータを分析し、改善する、という作業は経験と知識が必要です。
自分でホームページを使った方が、そこまで出来る人は限られます。
主観、好みで修正してしまう
分析できないと、問い合わせが増えない場合いに何らかの理由を自分で探します。正しいかどうか分からないけど、とりあえずやってみようという感じでしょうか。それで改善することもあるかと思いますが、あまり効率的ではないように思います。
自分の好みや主観で、これが悪いのでは?と思ってホームページを修正することになります。長期スパンでみてみると、その人の主観で修正するので、修正する時期や担当者によって趣味・趣向が違うため、統一感の出ないホームページになってしまうケースが多いです。
例えば、その時に流行っているブログのプラットフォームを活用しようと思ってその時の担当者が修正をし続けると、同じ「ブログ」という内容なのに、色々なところにブログへ行くリンクがあり、ユーザーから見るとどこでブログの情報が得られるか分からないケースもあります。
その時や、その担当者は良かれと思ってやっていますが、修正を行う根拠が明確ではないので、ごちゃごちゃして結果的に分かりづらいページになってしまうのです。
分かりづらいページになれば、それだけ問い合わせは来なくなってしまいます。
結果的にお金がかかるから
ホームページを自分で作る方の多くは、今までお伝えしたような3つの点が上手くいかないため、問い合わせを増やしたり、集客しようと思ってホームページを作ってもなかなかうまくいきません。
その結果、何をするかというと別の方法で営業をし始めます。もちろん、ホームページで集客できない以上、それは仕方のないことです。
ここでは、ホームページとそれ以外の方法で営業を行った場合のコストを比較してみたいと思います。
(※数字は弊社の実績や各専門サイトからの情報を基に仮定の数値として計算しています)
ホームページ
ホームページの価格は非常に幅が広く、目的によって価格が違ってきます。
ホームページ作成の相場については ↓ こちらを参考下さい。
ここでは、集客が目的なので、費用を下記と仮定します。
ホームページ作成:100万円
維持・管理費:月1万円
ホームページを使って6カ月、SNS広告を使ってPRしたとします。
フェイスブック広告
1回の表示人数:3万人
1回の単価:1.5万円
回数:6回(月1回)
〇ホームページで営業する費用
ホームページ作成費:100万円
ホームページ管理費:1万円×6カ月=6万円
広告費:1.5万円×6カ月=9万円
100万円+6万円+9万円
合計:115万円
となります。
チラシ
A4サイズの両面カラーチラシを自分で作成し、印刷とポスティングを外部の会社に依頼したとします。フェイスブック広告と同じく、1回3万人、月1回のチラシ広告を実施したとします。
チラシ製作費:0円
1回の配布個数:3万人
1回の印刷・配布単価:20万円
回数:6回
〇チラシで営業する費用
チラシ印刷・配布費用:20万円×6回
合計:120万円
自分やスタッフが直接営業
起業したばかりの頃は、顧客獲得のために営業が仕事の8割だと言われています。
自分、もしくはスタッフが飛び込みや電話営業などマンパワーを使って営業したとします。給与を月24万円であれば、時給は1500円に換算できます。
時給:1,500円
1日の営業時間:8時間
ひと月の営業する日数:16日(20営業日×0.8)
〇自分やスタッフが直接営業する費用
人件費:1,500円×8時間×16日×6カ月
合計:115.2万円
ご自身で営業する場合のコストは自分のさじ加減もあるのでこの数字が正しいとは限りません。
ただ、起業する際に1人でする方も多いと思います。その際に、最初の自分の給料はいらない、と思われている方もいらっしゃると思います。しかし、経営者の人件費は最初から一定程度支払うことをお勧めしています。
無給な状態が続くと自分自身の生活に支障が出てきます。貯蓄がある人もいるかと思いますが、それも永遠には続きません。赤字でも働いた分の報酬をもらって、ある程度の生活をしなければ良い仕事も出来ません。自分の仕事の量や質を高める上でも、最初から自分の人件費を計上することをお勧めします。
営業代行
営業代行は、名前の通り営業を代わりにやってくれる会社に依頼することです。依頼方法は固定報酬や成果報酬など様々ありますが、分かりやすいように月固定報酬とします。月20~60円が相場のようなので、月40万円と考えます。
〇営業代行の費用
営業代行:40万円×6カ月
合計:240万円
比較すると
営業代行が最も高く、ホームページ、チラシ、直接営業の費用は半年でみるとそれほど変わりません。しかし、ホームページは一度作れば広告費用は低くても実施できますが、6カ月以降もチラシや直接営業を続ければ、その分だけ倍々と費用がかかります。
ホームページを自分で作り、ほとんど集客できない場合、他の3つの手法から営業を始めざるを得ません。
起業される方は、半年以上する前提だと思いますので、ホームページを使えばコストが結果的におさえられることになるのです。
もちろん、各方法によって成約率が違いますので一概に費用対効果を比較することはできません。どのようなチラシを打つか、どのような直接営業をするかによっても成約率が違いますので比較自体が難しいでしょう。
しかし投資するコストの面でいうと、ホームページを自分で作って集客できないより、ホームページ作成をプロに任せた方が結果的にお特になるのです。
起業時にホームページを会社に依頼するポイント
それでは、どのような会社にホームページ制作を任せたら良いのでしょうか?
自分で作った場合の失敗例から、2つの特徴が考えられます。
- マーケティングに強い会社
- ホームページ作成後もフォローしてくれる会社
ホームページ制作会社のほとんどが、ホームページのデザインを中心に行います。依頼側が、「これをこんな風に作って」という形で、文章や構成などを考えた上で依頼し、ホームページ制作会社がそれに基づいてデザインするという形です。
従って、「これをこんな風に作って」を一緒に考えることが出来るマーケティングに強い会社をお勧めします。そのような会社だと、自分の商品やサービスのターゲットに応じて、ターゲットが何を望んでいるかを踏まえた上で作成してくれるからです。
またホームページを作って終わりではなく、作った後にデータなどを使って分析してくれる会社だとなお良いと思います。
最後に、ホームページ制作会社は非常にたくさん存在します。たくさんあるということで、様々なトラブルも起こっています。弊社でアンケートを実施し、傾向と対策をまとめましたので↓こちらもご参考下さい。