塾の集客方法がマンネリ化し、生徒がなかなか増えません。
どんな生徒募集が有効でしょうか?
以前は口コミだけで生徒数が増えている塾もありますが、コロナの影響でインターネットを使って生徒募集をする塾が増えています。
一方、塾のマンパワーも限られているため、様々ある生徒募集の方法から優先順位をつけて実施していく必要があります。そのために、「保護者が塾を選ぶ際に何を基準にしているか?」という観点で、ポイントを絞って効果的に生徒募集を行っていきましょう。
- この記事で分かること
- 保護者は何を基準に塾を選んでいるか
- 主な塾の集客方法
- 保護者目線で力を入れるべき塾の集客方法
- サマリー
最も力を入れるべき集客方法は、「口コミ」と「ホームページ」です。
保護者の観点は下記の5つになります。
- 自宅、学校から近い
- 子どもに合うカリキュラムがある
- 講師や教室長とのコミュニケーションが取りやすい
- 講師の授業方法が上手
- 進路指導が明確である
- この記事の信頼性(筆者プロフィール)
- 元公文社員、学習塾業界の経験が18年
- 生徒数2倍、ホームページアクセス数2.3倍など実績多数
- コンサルティングや関わった塾は300件以上
- 経済産業省、ドリームゲート認定アドバイザー
保護者は何を基準に塾を選んでいるか
2022年に学習塾に通う小・中学生の子どもを持つ保護者300人に対して、インターネットでアンケートが行われました。(出典:「Comiru調べ」)
「現在、子どもが通っている学習塾を選んだ基準」という質問に対して、下記の結果となりました。(複数回答可)
1位の「自宅・学校から近い」は納得ですね。
2位が「子どもに合うカリキュラムがある」というのは驚きです。
意外にも、塾が力を入れている「成績アップが見込まれる」は6位、「合格実績がある」は8位でした。
このような調査を自分の塾がある地域で行い、その結果に応じて対策を打つことがベストですが、300人という母数は少ない数ではありませんので参考になる部分があると思います。
ここから見えてくることは、親の「我が子の成績があがって欲しい」や「(世間体などから)良い学校に進学して欲しい」という希望よりも、子どもが「塾に行って困らないか」「しっかり子どもが学べる環境にあるのか」という子ども目線を基準にしている保護者の割合が多い印象です。
最近は個別指導の塾を選ぶ保護者が増えています。コロナの影響もありますが、「子どもをしっかりみてくれる」という部分がポイントでしょう。
主な塾の集客方法
オフラインの集客方法
- 口コミ
- チラシ
- ポスティング
- 校門前ハンディング
- 看板
- 友達紹介
- 兄弟姉妹割引
- 体験授業
この集客方法は知っています。だいたい実施したことのある内容ですね。
チラシの集客効果は業界によって違う
チラシの反応率は業界によって大きく違ってきており、食品スーパーは1%に対し、学習塾は0.01%~0.03%だと言われています。
業界によって大きく数字が違うんですね。
学習塾はスーパーに比べてだいぶ低いですね、、、
食品スーパーの反応率が高い訳は、ユーザーの知りたい情報が、決まった日や曜日にチラシに記載されていることをユーザーが知っているからです。
ユーザーは毎週〇曜日、毎月〇日は特売日だということを知っていて、「安い商品は何か?」を探すためにチラシを見て、スーパーで安く買い物します。
一方、学習塾のチラシは、いつ自分のポストに入っているかも分からないためユーザーは積極的に学習塾のチラシを探しません。「たまたま我が子を塾にいかせようかな、と考えていた人」が、「たまたまチラシを目にした」から問い合わせた、という状況です。
従って、学習塾は1万枚のチラシで1~3名の問い合わせがあるかどうか、という反応率です。
この反応率を上げるために、「たまたまチラシを目にした」人を増やす目的で、キャッチコピーを検討することも一つの方法ではあります。
しかし、この反応率では大きく生徒数を増やすことは難しく、次からご紹介するWEB集客に力を入れるべきだと考えています。
WEB集客
- ホームページ
- SNS
- ブログ
- 動画
- WEB広告
- SEO
- MEO
- ポータルサイト
WEB集客になると、知らない単語が出てきました、、、
SEOやMEOって何ですか?
- SEO(Search Engine Optimization)
皆さん、何か分からないことがあるとGoogleなどの検索エンジンで知りたい単語を入力して調べると思います。
その際に、検索結果が最初のページ、しかも(広告を除く)一番上に自分のホームページが表示されるようにすることをSEO対策と言います。
本格的にSEO対策をしようとするとかなりの専門性が必要ですが、大手ではない中小の塾で必要なSEO対策は、「(地名)」と「塾」で検索すると、自分の塾のホームページが上位表示される、ということが出来れば大丈夫です。
「(地名)」と「塾」で検索するということは、保護者は自分の住んでいる地域の塾を探しているということです。検索結果が上の方が保護者からクリックされる率が高くなります。そうすれば、自分の塾のホームページにアクセスする人が増える、という考え方です。
- MEO(Map Engine Optimization)
これは検索の中でもGoogleマップ検索での対策です。
Googleマップで、「近くの塾」と検索した時に、自分の塾が表示されるか、またリストの上位に表示されるか、になります。
このMEO対策は無料で簡単に登録できます。Googleビジネスプロフィールから無料で登録できます。
MEO対策は飲食店などでは必須の対策です。なぜなら競合が非常に多いからです。
では塾はというと、
競合が多い地域では、検索リストの上位に表示されることが目標になります。ビジネスプロフィールの内容を充実させたり、保護者に口コミを書いてもらうなどの工夫が必要です。最近の保護者はGoogleの口コミも参考にしていますので、塾のPRの一つになります。
競合が少ない地域であれば、一旦登録しているかどうか確認して下さい。競合が少ない地域も口コミは重要なポイントなので、口コミだけは信頼してもらっている保護者に入力してもらうなど工夫して頂きたい点です。
WEB集客はやることがいっぱいありますね。。。
WEB集客は一つ一つの内容について深くやればいくらでも時間とお金が必要になります。しかし、塾の規模によってはやらなくて良いものもあります。
例えば動画などは規模が小さい塾であれば動画を撮影して編集して、公開した動画を分析して次につなげて、としていたら時間も人も足りません。動画の代わりにSNSの発信を増やすとか、予算をネット広告に回すなど代替する手段はいくらでもあります。
塾の状況に応じて、何の集客方法を選ぶかが大事です。
保護者目線で力をいれるべき塾の集客方法
自宅、学校から近い
- ホームページ
ホームページに住所は載せていることは前提として、、、
ホームページにGoogleマップなどの地図を載せていますか?
スマホでも見やすい地図になっていますか?
今は経路検索などで、自宅や現在地から「歩いて何分」と表示されます。
子どもが通えるとこなのか?スマホで確認するケースも多いですので、スマホ対応かも確認して下さい。
- MEO
これは先ほど説明した内容です。
地図で検索した時に、自分の塾が表示されるよう登録して下さい。
- 看板
保護者や子どもの目線で看板を設置していますか?
自転車を使う保護者が多いなら自転車からの目線、車を使う保護者が多いなら車からの目線を意識して看板を設置して下さい。
塾が大きな通りや通学路から中に入っている場合は、大通りや通学路に看板を設置すると塾の存在が地域に伝わります。
今までの経験から、塾が地域の人に認知される際に最も大事なものは看板です。今ある看板は保護者の目が留まりやすいか、実際に通ってみて確認して下さい。
子どもに合うカリキュラムがある
- ホームページ
- 週2回コース
- 中学生コース
- 国立大学受験コース
これじゃダメなんですか?
保護者の立場で考えてみて下さい。
週1回コースと週2回コースの違いは理解できると思いますが、保護者が必要な情報は、
うちの子どもにあったコース、カリキュラムは何か?
です。
ある程度学習習慣があって、弱い部分を補強したいなら週1回コース、受験に近いけど、基礎学力が足りない人向けに復習のカリキュラムも入った週4回コース、ならイメージがまだ沸きます。
でも、コースの紹介はSNSでもできませんか?
おっしゃる通りですが、SNSは発信した情報は、最新情報に埋もれてしまうため、情報の鮮度でいうと1日ぐらいでしょうか。
しかし、ホームページだと常に掲載されていますので、保護者がホームページを見ればその情報が伝わることになります。
どんな生徒に、どんなコースやカリキュラムが向いているかを伝えられる手段はホームページです。
コース名しか記載されていない塾は、どのような生徒に向いているのか、についても伝えて欲しいところです。
講師や教室長とのコミュニケーションが取りやすい
子どもが講師に質問しやすいか、授業以外でも気軽にコミュニケーションが取れるか、ということを保護者は心配しています。
体験授業などで実際に塾に来てもらうと講師や塾の雰囲気は伝わりますが、実際に来てもらう前に出来ることはホームページと口コミです。
- ホームページ
ホームページに講師の写真やプロフィールなどの紹介はありますでしょうか?
子どもも保護者もどんな講師が教えてくれるかは気になるところです。笑顔の写真やプロフィールなどを掲載してみましょう。
- 口コミ
これは集客方法というよりは、普段意識して頂いた方が良いこと、になるかもしれません。
子どもとのコミュニケーションの取りやすさで塾を選んでいる保護者がいる、というのを心に留めて頂いたらと思います。
「うちの子、人見知りなんだけど、〇〇塾の先生って気軽に質問しやすいらしくて、勉強が楽しくなってきたみたい」と言われたらベストです。
その他
- 塾の授業方法が上手
- 進路指導が明確である
になります。
これもホームページと口コミで対応できる内容です。
進路指導については、保護者も情報を多く持っている訳でもなく、相談する相手が欲しいと思っていますし、塾に頼りたいという意識が伺えます。
まとめ
集客方法は様々ありますが、全てをやるのは難しいため、大事なポイントに絞って集客していくことが大事です。
そして今回ご紹介した、「ホームページ」と「口コミ」は塾の情報の根幹となる方法ですので、まずはその根幹の部分から改善していくことをお勧めします。
保護者の気持ちになり、下記のポイントがホームページに記載されているか、普段の生徒とのコミュニケーションで意識出来ているか、確認してみて下さい。
- 自宅から塾まで行く道、かかる時間が分かるか?
- 自分の子どもにあったカリキュラムが提供されているか?
- 自分の子どもは講師と上手くコミュニケーションが取れそうか?
- 成績の良くない自分の子どもは塾の授業についていけそうか?
- 自分の子どもの進路相談にのってくれそうか?
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- コロナで減った生徒が戻らない
- 何が原因で生徒が増えないか分からない
- 生徒募集がマンネリ化してきている
- WEB集客したいけど、やり方が分からない