塾長の年収相場は?~開業して年収が高い塾長の5つの特徴~

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今の会社を辞めて自分で塾を開業しようと思っています。生活のこともあるので、塾を開業するとどの程度の年収になるかを知りたいです。

塾を開業するという新しい挑戦をすることは素晴らしいことですが、一方で生活するためには一定の年収を確保する必要があります。少子化も進んでいることもあり、塾長の年収は気になるところです。

 

しかし、塾の経営者になる訳ですので、サラリーマンのように毎月決まった額の収入がある訳ではありません。年収が1,000万円を超える方もいれば、100~300万円の方もいます。

 

従って、塾長の年収の相場はありますが、結局のところ年収は塾長自身によって大きく変わります。

 

それでは参考にならないので、この記事では、ケース別の塾長年収シミュレーションと、筆者の経験から年収が高い人の特徴をご紹介します。

  • 塾長の年収シミュレーション
  • 年収が高い人の特徴
  • 始めから完璧な人はいない
  年収が高い人の特徴
  1.  生徒の学力を伸ばせる
  2.  保護者とのコミュニケーション力、もしくは集客力がある
  3.  素直である
  4.  行動力がある
  5.  経営者である
  • 元公文社員、学習塾業界の経験が18年
  • 生徒数2倍、ホームページアクセス数2.3倍など実績多数
  • コンサルティングや関わった塾は300件以上
  • 経済産業省、ドリームゲート認定アドバイザー

塾長の年収シミュレーション

塾の年収相場は?

求人サイトの調査では、求人を掲載している塾の給与を集計したところ、塾で勤務する正社員の平均年収は約351万円で、月換算だと29万円程度となっています。

 

これは人を雇っている塾になっていますので規模も様々です。あくまで参考値としてお考え下さい。

年収は主に「生徒数・会費」「賃料」と「人件費」で決まる

個人で塾を開業する場合、年収に直結する要素は下記の3つです。

生徒数に会費をかけたものが塾全体の主な収入になります。

 

生徒数は自分でコントロールできませんが、会費は自分で設定できます。個人塾だからと言って会費を安くしてしまうと、後々に経営面で苦労します。

 

何か他の塾には無い付加価値を付けて高い会費設定をすることが理想ですが、開業する地域の相場の会費の金額程度で検討してみて下さい。

自宅で開業すれば0円になりますが、自宅開業だと生徒が増えにくかったり、最大の受け入れ生徒数が限られるというデメリットもあります。

 

マンションを借りて費用をおさえることも出来ますし、人通りの多い道路沿いのテナントを借りて大きく宣伝していく方法も考えられます。

塾の生徒数が少ない場合は、塾長一人で運営ができます。しかし、生徒が増えていくとアルバイト、もしくは正社員を雇って運営する必要があります。

 

集団事業を行う場合は、1人の先生が多くの生徒を指導できますが、個別指導であればより多くの人件費がかかることになります。

年収シミュレーション

いくつかのパターンで年収がどの程度になるかを見ていきます。 前提として、
  • 会費は月20,000円に固定
  • 毎月の広告宣伝費は売上の10%
  • 毎月の通信光熱費は売り上げの10%
  • 毎月、その他(印刷費、文房具等)の費用がかかり、売上の5%
  •  毎年、税金やホームページの管理費、業務効率化のシステム導入などの費用が生徒数やテナントに応じてかかる
としています。 次からシミュレーションしていきますが、あくまで仮定で数字を置いていますので参考程度として下さい。 可能であれば、下記を参考に自分で年収を試算してみて下さい。
開業初期なので生徒数は10名、マンションを借りたため毎月の家賃は8万円、生徒数が少ないので人は雇わずに一人で運営したケースです。 月の列が月収、年の列が年収を示しています。
売上生徒数10120
会費20,00020,000
小計200,0002,400,000
支出家賃80,000960,000
人件費00
広告宣伝費20,000240,000
通信光熱費20,000240,000
その他10,000120,000
税金・外注費300,000
小計130,0001,860,000
収入700,000540,000

何かしら物件を借りる場合は、10名の生徒数だとかなり年収は低くなりそうです。

生徒数が30名ほどまで増えていて、何とか一人で運営している状況です。
売上生徒数30360
会計20,00020,000
小計600,0007,200,000
支出家賃80,000960,000
人件費00
広告宣伝費60,000720,000
通信光熱費60,000720,000
その他30,000360,000
税金・外注費300,000
小計230,0003,060,000
収入370,0004,140,000

人を雇っていないこともあり、塾の正社員の平均年収よりは超える金額となっています。

テナントを借りたため、家賃を20万円としています。これは地域や場所によって大きく変動します。

 

開業初期ということもあり、生徒数は20名として試算しています。

売上生徒数20240
会計20,00020,000
小計400,0004,800,000
支出家賃200,0002,400,000
人件費00
広告宣伝費40,000480,000
通信光熱費40,000480,000
その他20,000240,000
税金・外注費500,000
小計300,0004,100,000
収入100,000700,000

テナントの料金が高いこともあり、年収は厳しい結果となります。

生徒数が50名まで増えた場合です。集団授業を行う場合、1人でも運営が可能な生徒数ですので、人件費が0円となり年収は大幅に増えます。

売上生徒数50600
会計20,00020,000
小計1,000,00012,000,000
支出家賃200,0002,400,000
人件費00
広告宣伝費100,0001,200,000
通信光熱費100,0001,200,000
その他50,000600,000
税金・外注費500,000
小計450,0005,900,000
収入550,0006,100,000

生徒数が50名で個別指導を行った場合、1人では運営できませんので人を雇う必要があります。ここでは正社員ではなくアルバイトを採用したとして、月に20万の費用がかかるとしています。

売上生徒数50600
会計20,00020,000
小計1,000,00012,000,000
支出家賃200,0002,400,000
人件費200,0002,400,000
広告宣伝費100,0001,200,000
通信光熱費100,0001,200,000
その他50,000600,000
税金・外注費1,000,000
小計650,0008,800,000
収入350,0003200,000
現在、塾では我が子にあった指導をして欲しいという個別指導のニーズもあります。そのニーズに応えようとすると、その分のコストもかかり年収は下がってしまいます。

家賃や人件費の違いによって大きく収入が変わりますね。

そうですね、個別指導の場合は集団に比べて高くしてあげると、人件費分の費用は回収できます。例えば、会費を25,000円にすると、生徒数が50名であれば月の収入が25万円増加します。

開業初期は苦労しそうですね、、、そして順調に生徒が増えていくかも不安です。

開業の初期は年収が少ないと初めから想定しておいた方が良いかもしれません。初期のタイミングで実績を積んでいき、その実績から生徒数を増やしていくことが理想です。

私は300人以上の塾長さんと話してきましたが、私なりの経験から考える年収の高い人の特徴をご紹介します。

年収が高い人の特徴

生徒の学力を伸ばせる

これは塾で生徒数を増やし、年収を上げようと思えば前提となることです。生徒が伸びることで口コミも生まれます。

 

もし塾経験が少なく、生徒指導にあまり自信が無い場合はフランチャイズなど既にあるノウハウを活用することも方法の一つです。

保護者とのコミュニケーション力、もしくは集客力がある

塾に来ている生徒の学力は伸びており、楽しそうな様子で学習しているのに生徒が増えない塾は珍しくありません。

 

そのような塾と生徒が増えている塾の違いを考えると、保護者とのコミュニケーション力、もしくは集客力の違いでした。

 

増えている塾は保護者とのコミュニケーションの頻度も高く、保護者の知りたい情報を伝えています。

 

また、チラシなどを見ても塾の特徴が良く分かる内容だったり、SNSを上手く活用したりと集客力に長けていました。

素直である

年を重ねると自分の成功体験や知識から「これが正しい」という自分なりの方法が確立しています。特に塾業界、教育業界の経験が長い方に多い傾向です。

 

そういった方が生徒が増えないなどの状況に陥った際に、自分の考えに固執せずに「他人の話を素直に受け入れる柔軟性がある人」は生徒数が伸びる傾向にありました。

 

ただし、困った時に多くの人の話を受け入れてしまうと塾の運営に一貫性がなくなるので、1~2人など信頼できそうな少人数の人の話を参考にすることがおすすめです。

行動力がある

何か人からアドバイスをもらったり、新しい知識を得た時に「学んで終わり」という人よりも、「とりあえずやってみる」人の方が生徒数は伸びていました。

 

学んで満足している人が多く、それを実践する人は意外と多くありません。「やった方が良いのは分かっているけど、、、」と思い続けるだけでは現状は変わらないからです。

 

そして行動した結果、良かった点は継続し、悪かった点を次に改善していくことも大事なポイントです。

経営者である

塾を開業する方は、基本的には生徒に指導することや、生徒を伸ばすことにやりがいや興味を持たれている方が多いです。従って多くの時間を生徒指導に関することに費やします。

 

その指導力により生徒が伸びて口コミになりますので、とても大事なことではあります。しかし、その指導の部分だけではなく「経営者」として塾を運営している人が生徒数を伸ばしています。

例えば、生徒数だけでなく、売上や経費など自塾の数字を把握している。その数字が悪ければ改善策を考え実行してみる。スタッフを雇えば、そのスタッフを育成しながら塾全体として一人ひとりの生徒指導にあたっている、などです。

少子化が進む中、塾をこれから何十年も続けていくためには経営者としての視点や行動が必要になってきます。

 

年収にも直結する塾の開業前に押さえておきたいポイントについて、こちらに解説していますので、参考にしてみて下さい。

始めから完璧な人はいない

年収が高い人の特徴をご紹介しましたが、最初から全て出来る人は限られています。塾で働いた経験があっても無くても、開業自体は初めての人がほとんどです。

 

どの方もその初めての経験のなかでトライ&エラーを重ねながら、子どもの学力を伸ばし生徒数を増やしていっています。

 

もし塾を開業しようと思ってお悩みの方がおられましたら、こちらまでご連絡下さい。出来るだけ良い形で開業できるような支援をさせて頂きます。

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