塾を開業しようと悩んでいるのですが、自信が無いので小さな規模から始めようと思っています。小さな塾の開業でも成功するポイントを教えて下さい。
少子化の影響もあり、先行きが分からない塾業界で開業しようと思えば、できるだけ失敗のリスクを減らしたいという気持ちは良く分かります。
現在、大手の塾と言われている会社でも、大企業の資本で設立された会社を除くと、ほとんどは小さな規模の塾での開業から始まりました。
そのような大手の塾の事例から学び、開業リスクをおさえながら小さな塾を開業するという方法は理にかなっていると言えます。
この記事では、自宅開業から始まった大手塾の事例から、小さな塾でも成功できる5つのポイントをご紹介します。
- この記事で分かること
- 自宅開業から始まった大手塾の事例
- 事例から分かる小さな塾成功の5つのポイント
- 小さな塾を開業するには?
- サマリー
- 少し先の課題を知る
- 何かに特化したサービスを提供する
- 塾の地域に人脈がある
- 来た生徒を伸ばして実績をあげる
- マーケティングの知識
- この記事の信頼性(筆者プロフィール)
- 元公文社員、学習塾業界の経験が18年
- 生徒数2倍、ホームページアクセス数2.3倍など実績多数
- コンサルティングや関わった塾は300件以上
- 経済産業省、ドリームゲート認定アドバイザー
自宅開業から始まった大手塾の事例
筆者が働いていたKUMONの事業は、最初は自宅からのスタートでした。
自宅で近所の子どもを集めた
創業者の息子(当時小学校2年生)の算数の点数が良くなかったことをきっかけに、創業者が我が子のために教材を作り始めたことが始まりでした。
そして近所の子どもたちにも同じ教材で指導するようになり、どの子の学力も目に見えて上がり始めたというのが初期の状況でした。
高校生の基礎学力不足が課題だった
創業者は高校の数学の先生でした。教え子である高校生の学習の様子をみていると、計算力が無いため、多くの高校生が数学の勉強で苦しんでいることを普段より目の当たりにしていました。
また、一斉授業という指導方にも限界を感じ、個人の学力に合わせた指導法が必要だとも考えていました。
計算に特化したサービス提供
そこで、計算力の養成に絞り、人から教わるのではなく自分の力で解き進められる教材を作り、自宅で我が子や近所の子どもに指導していました。
自宅に来てくれていた近所のどの子どもも学力が上がっていたため、創業者はこの方法を一人でも多くの子どもに広めたいと思って事業を拡大させ、今や日本全国だけでなく海外にも展開しています。
事例から分かる小さな塾成功の5つのポイント
【ポイント1】少し先の課題を知る
どの時代でも学校教育は何らかの課題を抱えています。事例の創業者の場合は、高校生の計算力不足と一斉授業の限界でした。
現在の学校教育にも課題はあります。学習指導要領も改訂され、新たな課題も出てきているところです。
そのような課題を知ることで、大手塾とは違う差別化をすることも可能です。
また、「中学生を主に教えたい」方であれば、高校生や大学生が持つ課題を知ることも大事です。
少し先の課題を知れば、中学生時代に対応することが可能だからです。
事例でいうと、高校生で困らない計算力を小学生から身に着ける、という発想です。
でも、どうやって課題を知れば良いですか?
例えば、「新指導要領 課題」インターネットで検索すれば情報は出てきますし、実際に高校生や大学生の子どもを持つ友人などに聞いてみても良いです。
また、大学生が持っている課題などは、就職活動で採用する企業の人などが詳しかったりします。
【ポイント2】何かに特化したサービスを提供する
中小の塾が大手塾と同じことをしていては競争に負けてしまいます。そこで大事なのが大手塾と差別化をすることです。
その差別化を行うには、事例のように教える教科を絞ったり、計算力など何かに特化することも考え方の一つです。
事例のように、計算力に特化し、自学自習を売りにする企業は当時はありませんでしたので差別化となっています。
何かに特化した方が良いと言われても、、、なかなか思いつきません
そうですね、すぐには見つからないことが多いと思います。
まずは最初にお伝えした現在の学校教育の課題などを知ることから始めてみて、何でも良いので何か思いつたら友人でも誰でも相談してみて下さい。
話すことで自分のアイデアが整理されますし、他の人の意見や考えを聞くことで違うアイデアも出てくるかも知れません。
小さな塾で開業するほど、ここはじっくり時間をかけた方が良いですね。
【ポイント3】塾の地域に人脈がある
小さく塾を開業する場合、開業しようと思っている地域に人脈が無いと生徒の集客に苦労します。
名前も知らない、実績もない塾に積極的に行かせようとは思う保護者はほとんどいないからです。
事例でも、最初は創業者の我が子の友人や近所の子どもが対象でした。塾を開業したら〇〇君や〇〇さんは来てくれるかもしれない、というように何人か候補の名前を挙げてみましょう。
いなければ、事例のように我が子を徹底的に伸ばす、という方法もあります。
【ポイント4】来た生徒を伸ばして実績をあげる
そして近所の子どもに来てもらったら、しっかりと生徒たちを伸ばす必要があります。
それが塾の実績となり、他の生徒募集にもつながります。
人脈だけだと数に限りがありますので、最初に来た生徒で実績を上げることも大事なポイントの一つです。
【ポイント5】WEBマーケティングの知識
これまでは事例をもとにポイントをご紹介してきましたが、最後の1つは現代の塾業界ならではのポイントです。
事例では友人同士の口コミで生徒を増やすことが出来ましたが、現在は友人同士の口コミだけでは生徒数は安定的に確保できません。
保護者は友人の口コミだけでなく、インターネットの情報も参考にして塾選びをするようになったからです。
小さな個人塾を開業する方は、費用をおさえようと思って安さ重視でホームページを作成しがちです。その結果、何カ月経ってもホームページからの問い合わせが無い、という話を良く聞きます。
ホームページを使ってどのように集客するのかというWEBマーケティングも知っておかないと、最初の人脈で来てくれた生徒が辞めてしまった後には生徒がゼロになる可能性もあります。
WEB集客についてはこちらに詳しく解説していますので、参考にしてみて下さい。
小さな塾を開業するには?
事前準備で必要なもの
- 競合調査
- ターゲットの決定
- 教材の準備
- 物件の確保
- ホームページ、チラシ作成
- 収支計画作成
- 机、椅子、備品などの準備
- 開業届の申請
- 生徒募集
まずは、大手塾と違った特化したサービスを考えよう
前半でお伝えしたように、小さく塾を始めようとすると、大手塾とは違ったサービスを提供する必要があります。
とは言っても、なかなか思いつかなかったり、思いついたとしてもこれで生徒が来てくれるか不安、などあると思います。その際は誰かと話すだけでも頭の整理になりますので、こちらから気軽にご連絡下さい。
また、ホームページやWEB集客について分からない方にもノウハウをお伝えすることが出来ますので、上手く活用してみて下さい。
【無料】塾の開業に関するお悩み相談、受付中です
- 塾を開業するべきか悩んでいる
- 個別か?集団か?など塾の運営の仕方に悩んでいる
- 開業しても生徒が集まるか不安だ
- 塾の開業を上手く行かせるためのポイントを知りたい