塾経営が厳しいと言われる一面的な根拠と今後の対応策の具体例まとめ

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塾の経営が厳しい、という話を良く聞きます。何となく肌感覚では分かるのですが、厳しいと言われる理由を教えて下さい。

「少子化」と言うだけで塾業界は厳しいと認識が広がっていますが、塾業界にとっては良いデータもあります。

 

また、塾の経営が厳しいと言われている現在でも生徒数を増やしたり、店舗数を拡大している塾があるのも大事な事実の一つです。

 

この記事では、塾に関するプラス、マイナスのデータとその背景についてご紹介した上で、厳しい経営に迫られる塾の特長、そのような塾が取るべき今後の具体的な対応策についてご紹介します。

  • 塾の経営が厳しいと言われるデータ
  • 塾にとって良いデータもある
  • データの背景
  • 塾が苦戦する原因
  • 今後の対策の具体例
  • これからの塾経営は戦略が必要

  厳しい経営環境での塾の今後の対策の具体例

  1.  定量化
  2.  在籍期間の長期化
  3.  地域で一番
  4.  オンリーワン
  5.  短期と中長期の戦略
  • 元公文社員、学習塾業界の経験が18年
  • 生徒数2倍、ホームページアクセス数2.3倍など実績多数
  • コンサルティングや関わった塾は300件以上
  • 経済産業省、ドリームゲート認定アドバイザー

塾の経営が厳しいと言われるデータ

少子化の加速

厚生労働省のデータをもとに、下の図に2010年から2022年の出生数の推移を示したグラフを作成しています。

2016年あたりから出生数の下がり具合が急になっていることが分かります。

 

今のところ少子化について有効な対策も出ていませんので、この傾向は続くと予想されます。

2023年の出生数は72.6万人というデータがあり、もちろん過去最低です。

 

中学生をメインにしている塾は中3生が最も生徒数が多いと思いますが、2023年10月の15歳の人口は107.7万人です。

 

つまり15年後には、ボリュームゾーンの中学3年生生の人口は今の約68%になる計算になります。

東京商工サーチによると、コロナ期には様々な支援があったため経営を続けられていた塾も、支援効果が薄くなりニーズに対応できなかった塾が倒産しているようです。

倒産の理由を見てみると、「販売不振」が41件で全体の9割以上でした。塾の収入の多くは生徒からの会費収入ですので、生徒数が減ったことによる倒産が最も多いということになります。

資本金が5千万以上の塾の倒産は2022、2023年ともありませんでした。地域に密着しているものの、経営基盤の弱い中小の塾の倒産が多いようです。

地区別に見ると近畿地方が18件と最も多く、関東地方は13件でした。

 

これを子ども(5~19歳)の人口比率(2022年)と比較した表が下記になります。

倒産5~19歳の人口(2022)
件数割合割合千人
北海道12.2%4%593
東北24.4%6%1,015
関東1328.9%33%5,278
中部48.9%13%2,100
北陸00%4%636
近畿1840%18%2,809
中国48.9%6%935
四国24.4%3%448
九州12.2%12%1,955
4515,769

子どもの割合より、倒産件数の割合が高かったのは、近畿地方、中国地方、四国地方となりました。

現在、小学校でプログラミングを教えるようになったこともあり、プログラミング教室が増えています。2022年の調査によると、子ども向けのプログラミング教育市場は199億円でした。

全体としての割合は小さいですが、199億円という市場規模は大きいです。塾ではなく、プログラミング教室に通わせる家庭が増えている、ということになります。

 

また、データとしてはありませんが、オンラインに特化した塾やオンラインを使った教材や学習サービスを提供する会社も増えています。

 

各家庭の子どもの教育に支払う予算は限られているので、プログラミング教室やオンラインサービスといった競合も増えている、というのが現状です。

ネガティブな情報ばかりで申し訳ありませんでしたが、、、

次から良いデータもご紹介します。

塾にとって良いデータもある

学習塾の売上高推移

経済産業省の調査によると、学習塾の売上高は2023年は5540億円となり、前年のほぼ横ばいです。

市場規模

また毎年、矢野経済研究所が学習塾の市場規模を算出しています。2022年度の「学習塾・予備校市場」は前年度の市場規模を上回っており、学習塾の市場規模自体は少子化に影響されずに横ばいであるとのことでした。

家計支出

今度は塾からの数字ではなく、家計支出の数字を見てみます。

 

文部科学省が定期的に子どもの学費調査を行っており、その中に「学習塾費」のデータがあります。

 

年間に学習塾に支払う金額は下記のようになります。

小学生、中学生は特に塾に通わせる支出が大きく増えていることが分かります。

では、このような結果になった背景や理由を次から考えてみたいと思います。

データの背景

データから読み取れる事実

大手の塾はまだまだ資金力があり、その資金でIT化を進めたり新しいサービス開発を行い、ブランド力や実績で生徒を獲得しています。

 

一方、中小の塾は経営体力が無いため、コロナ支援が無くなったり時代の変化やニーズについていけない塾は経営が苦しくなっています。

塾の経営が厳しい=少子化、ということを良く言われますが、倒産件数と子どもの数の地域別の相関はありません。

 

東北や北陸など、少子化が進んでいる地域での倒産件数の割合は低いです。

 

もちろん、地域という大きな単位のデータなので正確性には欠けますが、経営が厳しい理由を少子化だけと判断は出来ないことは言えます。

公立の中学生の塾に支払った費用は、年202,965円(2018年)から250,196円(2021年)に増加しており、約23%増加しています。

 

塾の費用が増えているのは首都圏や都会だ、という話もありますが、全国で23%も増えるということは、一部の地域の影響だけではなく全国的な傾向だと言えます。

家庭の意識の2極化

都会・地方に関わらず、受験のために塾に通わせる熱心な家庭がある一方、地方では学校の定員割れなどで塾に行く必要性を感じない家庭も増えています。

 

そして、子どもが減るにつれ意識の高い家庭も減ってはいますが、1人あたりの支出は増えているため、塾の市場規模としては横ばいになっています。

また、大学共通テストや私立入試で大学に入学する学生が減っているため、大学受験のための塾や予備校のニーズも低くなっています。

 

その分、学校の成績や内申点を高めるニーズは高くなっています。

塾の資本力の2極化

大手の塾は様々な変化に対して、資本の余力を活かして投資を行い、新たな顧客を開拓しています。

 

一方、資本力の無い中小の塾では時代のニーズを上手く捉え、それに合ったサービスを提供しないと、経営は益々厳しいこととなるでしょう。

競合の増加

プログラミングやオンライン教材など新たな競合が増えている中、それとの差別化を上手く地域の保護者に伝えられる塾や、オンライン教材を自塾の指導に上手く活用する塾もあります。

 

一方、今までのやり方を継続して、経営が苦しくなっている塾もあります。

塾が苦戦する原因

原因の分析が出来ていない

生徒が増えないのは、「少子化」や「地域の所得が低く、経済的に厳しい家庭が多いから」という理由だけで止まっている場合、なかなか次の一手が打てません。

 

もう少し他の視点から考える必要があります。

時代の変化についていけていない

例えば、今の保護者はインターネットを使って塾の情報を収集します。生徒を伸ばせば口コミにつながるという時代は終わっています。

 

チラシの反応が悪いなら、インターネットを活用して生徒募集を行うなどの工夫が必要です。

耳が痛いところですね、、、

分かっていても、中小の塾だとなかなか自分では出来ない、ということがあるので仕方のないことかもしれません。現状は受け止めつつ、そんな中で自分で何が出来そうか?ということを考えてみて下さい。

次からは、そのヒントになるような具体策をご紹介いします。

今後の対策の具体例

定量化

生徒数が増えない、経営が厳しくなったときにその原因を特定するには、定量化が一つの解決策になります。

 

現在来ている生徒がどの程度伸びているか定量化していますか?保護者アンケート等を取って、保護者の満足度などを定量化していますか?

 

ホームページからの問い合わせが無いという方が多いですが、毎月何人の人がホームページに来ているか知っていますか?

 

上記のような点を継続的に数字として追っていれば、生徒数が増えない理由やヒントが分かってきます。

在籍期間の長期化

1人の生徒の在籍期間を伸ばせは、その分だけ売り上げが上がります。

 

高校受験が終わったら、うちの塾には高校のコースもあるんだよ、高校は中学の何倍の勉強量があって大変なんだよ、と生徒や保護者に伝えてみましょう。

 

また、中学生がメインであれば小学生、小学生がメインであれば、低学年や幼児など、今来ている生徒より学齢を下げて受け入れると、在籍期間は長くなります。

地域で一番

何か地域で「圧倒的に」一番なものを意図的に作って、それを地域の保護者にアピールすれば、自塾に興味を持ってくれる保護者は増えます。

 

合格者などの実績などが分かりやすいですが、「面倒見が良いこと」などの定性面でも構いません。

 

何か一つ、塾の強みや特徴になることを作ると他の塾との差別化が出来ますので、自塾の良さが保護者に伝わりやすいです。

オンリーワン

これは、地域の他の塾がやっていないことをやる、ということです。

 

今の時代の流れだと、データの部分でもお伝えしたプログラミング教室が例の一つです。

 

他でいうと、現在は思考力や表現力など、目に見えない学力が重要視されてきています。そこで、思考力や表現力などを養えるプログラムを提供するなど、地域の他の塾にはない、オンリーワンな特徴を打ち出すことも考えられます。

WEB集客

今の保護者はネットの情報を参考にしますので、チラシに反応が悪ければ、オンライン広告やSNSなどを使ったWEB集客に取り組むことも一つの方法です。

これからの塾経営は戦略が必要

高校受験が終わった生徒に高校のコースへ誘導することや、WEBを使って生徒募集をすることなどは短期的な方法です。

 

定量化したり、自塾の強みを作ったり、新しいサービスを考えたりするのは中長期的な方法になります。

 

短期なことに取組みながら、長い目で中長期的な方法を考えて実行することが理想です。

 

厳しいと言われる塾業界で生き残っていくためには、短期と中長期の戦略を考える必要があります。

 

戦略!?と言っても難しいと思われるかもしれませんが、戦略についての考え方についてはこちらを参考にして下さい。

弊社では塾の経営でお悩みの方の無料相談を実施しています。
  • 生徒が増えない理由が分からない
  • 定量化って言ってもどうしたら良いか分からない
  • ホームページに何人来てるってどうやって分かるの?
  • WEB集客って何?
  • 中長期の戦略が考えられない

などなど、簡単なご相談から経営に関することまで相談できますので、こちらまでご連絡下さい。

目次

”生徒を増やしたい”と思ったときにやるべき

9つのチエックリスト

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